いつの頃からか長袋(並木)に悪者が住み、旅人を屋敷に泊めては殺生し、財貨をかす めては人々を苦しめていたという。(鬼屋敷と呼ばれる場所がそれである) その頃、既に慈覚大師円仁に説法を受け、善人に立ち返った磐次磐三郎兄弟がそれを聞 き、鬼屋敷の鬼を追い払う。 磐三郎は磐司岩(磐神岩)の頂上から長袋鬼屋敷の鬼(悪者)をめがけ、「ヒョウ!」 と弓を射ったという。 しかし、弓は飛行途中の石ケ森の岩肌をかすめたため、わずかに鬼屋敷の手前で失速目 的は果たせなかった。しかし、鬼(悪者)は磐三郎兄弟の武勇に恐れをなし、どこへとも なく逃げ去ったという。