野尻の集落から名取川を隔てたところにそびえる小高い山が「小屋だて山」である。 標高450mの山頂には野尻地区の鎮守愛宕神社が祀ってある。 戦国時代、ニロ街道を軸に山形と仙台との国境争いの小競り合いが野尻地区の住民を巻き添えにしているが、 この時戦いに関わらない老人やおんな子どもが避難するところであり、 寝食を供にし「いくさ」の終わりを待った場所だといわれている。
山頂はわずか20坪たらずであるが、幾重にも回された土壇のあとがみられ、 戦国時代、国境の最前線のなかに最上軍の侵入に対し設けられた避難所だった場所である。